地下鉄東豊線の月寒中央駅から歩いて4分ほど。月寒通りから少し入ったところにある『フナサン米カリー』は、名前の通り、オーナーの「フナサン」こと船越さんが作る「米粉パン」の専門店です。オープンしたのは今年2022年の3月だそうで、まだ出来立てホヤホヤのお店ですが、テレビや雑誌、ラジオ等でも度々紹介され、既に人気店の様相です。かわいい店内は、オーナー自ら陳列棚の製作、壁紙選び、塗装などDIYで作られた部分も多いそう。特に売り場部分はほとんど自作だとか！こちらのすてきな看板も、色塗りから文字入れに至るまで、すべて手作りだそうです。オーナーの船越さんはオープン前、米粉パンの専門店はあまりないため、札幌にはまだ浸透しておらず、需要自体も少ないのではないか、という不安もあったそうですが、いざオープンすると「こんなパン屋さんを求めていた」とわざわざ訪れるお客さんも多く、うれしい驚きだったと仰います。船越さんは4年前まで、東京で演劇をやっていたそうで、演劇を辞めるタイミングで、「もし演劇をやっていなかったらパン屋さんになりたかったかもしれない」という気持ちが一度は頭を過ったそう。ですが20歳ごろ、生地作りから行うピザ屋さんでのアルバイトで、既に小麦アレルギーを発症していた船越さん。「やれるわけがない」と諦めていた時、ご家族から「最初から諦めず、やれる方法を探してみたらいいのでは？」と背中を押され、一念発起。東京にも数えるほどしかなかった米粉パンの専門店を、1店1店直接訪れ「働かせてください」と頼み込み、ご縁のあったお店で2年間の修行をし、此度のオープンに至ったそうです。店内全てがお勧めだとは承知しつつ、「はじめてなら、どうしてもこれだけは是非食べてみて欲しい」という商品を事前にお伺いし、米粉100%の商品である「シフォンケーキ」（750円）と米100食パン（500円）を。その他のパンは米粉8割、小麦グルテン2割で作られているそうで、惣菜パン・菓子パンの中から「おむすび（鶏そぼろレンコン）」（242円）、「塩パン」（184円）、「おこめピーナッツ」（180円）をお勧めしていただきました。「塩パン」はハード系ではなくふんわりもっちりしたものですが、リベイクすると表面が少しパリッ！とし、バターがジュワ〜ッ！とリッチな味わいです。「おこめピーナッツ」はモッチモチのパンにあまじょっぱいピーナッツバターを挟んだ一品。粗挽きのピーナッツの食感もたのしく、これはやみつきになります！「米100食パン」はグルテンを使用しないことで膨らみが悪くなってしまうそうで、たしかに店頭にある他の食パン（↓の画像は「フナサンブレッド」と「五穀ブレッド」。どちらもふんわりとした山型です。）と比べ、小ぶりな見た目に反しずっしりと重さを感じます。炊いたご飯と同じで、米粉のパンは乾燥に弱いそうで、粗熱をとってからしっかりと保湿をすることで、米粉100%でもしっとり、もっちりした食感を保っているそう。袋から取り出しても、ぴっちりとラップに包まれ、乾燥対策がなされていました。みっちりとつまった生地はカヌレなどに近い食感で、ふんわりと手で縦に裂ける、いわゆる一般的な小麦粉の食パンをイメージしていると驚かれるかもしれません。そのまま食べるのはももちろん、トーストすると耳はさっくり、内側のムチッとした食感が引き立ち、さらにおいしいです。バターとお醤油を塗り、海苔を挟んで食べたのですが、思ったとおり相性ぴったり！「シフォンケーキ」も米粉100%。それでもふんわり膨らむ秘訣は、たっぷり使った卵。小麦粉を使ったものより軽く仕上がるそうで、しゅわしゅわとした食感に、ホールサイズでも1,2人ですぐに食べ切ってしまう！というお客さんも多いそう。おむすびパンは生地に黒ごまが練り込まれて香ばしく、甘辛い味付けのそぼろとゴロゴロと大きめに切られた蓮根の食感がたのしい一品。お米の生地に、和のおかずが合わないわけがないですよね！間違いないおいしさです。何を食べても外さない『フナサン米カリー』のパンたち。人気の商品は早々に売り切れてしまうこともありますが、各種SNSやお電話でのお取り置きも可能だそう。オーナーおひとりで店頭に立つ日も多いようですので、ぜひ事前に営業日を確認してから伺うことをお勧めします！もちもちの米粉パンで、しあわせのお味を噛みしめてみるのはいかがでしょうか。

フナサン米カリーはこちら↓

前の記事へ

記事一覧へ

次の記事へ